Takecの本ブログ

好きな本について。毎月『きっかけ読書会』を主宰。

宋名臣言行録

宋名臣言行録朱熹 (編集), 梅原 郁 (翻訳) (ちくま学芸文庫)
 

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出口治明さんの推薦する本で、リーダシップと意思決定を学ぶには
貞観政要』と『宋名臣言行録』を読むのがいいとのこと。
 
貞観政要』は読んだので、こちらの『宋名臣言行録』 を読んでみることにしました。
表紙からはなかなかとっつきにくいのですが、チャレンジです。
 
この本では、原著から前半部の、北宋の八代の皇帝、約百五十年の部分を取り上げられています。
当時の名臣と呼ばれる人たちの言葉や行動が記録されています。
 
昔から、人生や社会生活の中での智慧を現代に何とか応用したり参考にしたりする試みがされてきたとのこと。
 
明治天皇の愛読書のひとつらしいです。
 
読んでみると、学ぶポイントがたくさんありました。
 
・人材の登用
・上位者への適度な諫言。ただし言い過ぎない
・部下や周囲の諫言を聞く
・読書と勉強で人一倍学ぶ
・悪口を気にしない
・喜怒を表にあらわさない
・アウトプットの行動を早くする
・ミスにつけこまない
・酒はほどほどに。
・自慢しない
・かどをたてない
・いろんなことに興味を持つ
・沈黙は金
・口は災いのもと
・小さな利益を狙わない
・時節を待つ
・人の嫌がることを言わない
・部下の忠実さを見る
 
自分の生活、仕事にも活かしていきたいですね。
 
特に
 
・上位者へ適度に諫言する。ただし言い過ぎない
・部下や周囲の諫言を聞く
・読書と勉強時間を取る
・アウトプットの行動を早くする
 
はやってみます。
 
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人生は隙間のむこうを駆け抜けるように極めて短い
 
人にぬきんでた才能、力量ある者はすべて禁軍にいれて国郡周辺に集め、皇帝を直衛させた、その給与を増やし
 
宰相にするには読書人でなければいけない
 
悪口を言われても知らん顔
 
重要ポストの人材登用が重要な問題となる
 
喜怒を表にあらわさず
おかみからお褒めのことばをいただいてもまったく喜ばず、やりこめられても臆せず、また言葉にあらわなさない。まことに大臣の器である。
 
 李こうが名宰相といわれる理由の一つに人材を見抜く力があった
才能を自負し、一見優れた思いつきを発する新進にすぐにはとびつかなかった。
 
人の落ち度をとがめない
 
歴史の本をかなり読み、有職故実を多く知り、前後十余年、財政を掌握して、強力にことをすすめた。
 
張詠
将来の大臣と期待されたが、剛直で思ったことを言いすぎたため挫折
 
ものをよく見ること、見て行動にうつすこと、行動する時決してぐずぐずしないこと
 
不学、無術
 
高い地位についてからは、つとめてみずからを抑え、質素な住居と食事で満足していた
 
 みずからを誇るな
 
小さいことを許せば、大きいことの糸口をひらくものです
 
かどをたてることをするな。
 
若い時は目立たぬように
 
「たとえ自分が正しくても相手に合わせ、ほどほどに味方をしておけ。さもなくば、何事もなし得ず、災いをまねくだけだ」と訓戒した
 
寝食忘れて猛勉強
 
世間には人物がいるので、あなたがご存じないだけです
 
有利な立場に立ち、勢いに任せて、先のわからぬ所にふみこむことは、大将のやるべきことではないというのが彼の言い分
有利な体制になって自戒できるところこそ、青が人に優れているといえよう
 
上官や同僚のために、意見を具申するときには、好んでずけずけとやりこめたが理に適ったことであれば、あっさりとそれに従った。
剛直だが片意地を貼らぬところ、これが他の人にできぬ点だ
 
 
選択が難しい場に立たされた時は、強引にことを進めてあとにしこりを残してはいけない
 
上に引き上げるのはたやすいが、降格させるのはむずかしい
 
目前の実効ある事柄以外、興味と関心を示さぬ場合が多いが、それでは韓きの言うように、経綸の才とはほど遠かろう
 
沈黙は金
 
口は災いのもと、この国で政治家として成功する秘訣
 
長所を利用すれば物事はやってゆけるものだ。無理に短所を持たずうまくゆかぬは必定。わしはやはりわしの長所を使うだけだ。
 
小さな利益で、大きな信義をそこなうべきではない。
 
富貴貧賤はすべて天命である。士人たる者は自分の身を修めて時節をまち、造物者から嗤われないようにすべきである
 
諫言を受け容れるのが人主たるものの美徳
 
人のいやがることばかり言えば、遺恨のタネをあちこちにばらまくことになる。
 
大事に加わる者は二三の大臣だけである。もし人物を間違えば、国事をそこなうことになる。
 
弁舌を広い学識で時節を補強したから、他人がやりこめることはむずかしかった
 
人一倍努力を重ねたなら効果も長続きがするもの、きちんと覚えると一生忘れぬことになる。
 
「書物は暗唱しなければならぬ。馬の上にいても、寝付かれぬ夜半も、いつも文章をそらんじ、その意味を考えておれば、得るところが多い」
 
飢え渇えた者が飲食を貪るように学問を好み、名利財貨や派手なことは悪臭のように嫌ったが、それは作りごとではなく心の底から出ていたため、誰もが彼を信頼した。
 
金儲けは行わず
生涯粗衣粗食で通し
 
王安石の新法の失敗の一因は人を得なかったこと
下位からあまりにも急に抜擢し、その人物の実力がそれにともなわなかったからとも言える
 
欲望を抑え粗食になれ
 
自分を責めて人を責めるな
 
 最も必要なことは、迂遠ではあるが、長い見通しをもった変わらぬ理念を確立することであろう
 
台諫の時は歯に衣をきせずに直言するのがつとめ、それが府州の知事になれば、制度の中できめられた仕事をやり、大臣や上役の悪口を言ったりしない。その使い分けが大切だ。
 
本性が忠実で才能と知識があるのが第一、才能がさほどなくても、忠実で新年を持てば第二でしょう。
才能はあっても安定性がなく、何とか仕事に役立つのが三番目、邪念をいだき情勢を観望し、時に応じて態度を変える者はつまり小人で、まず使ってはなりません
 
およそ聖賢の学問というものは、わずかのだいに出来上がるものではく、つみかさねが必要です。
 
つみかさねとは要するに専念と勤勉にほかなりません。他のことを絶ちしりぞけて専念といえ、長い間倦まずたゆまずしてはじめて勤勉と申せます。
 
人の口は気にする必要はない
 
王安石の学問
やはりなみの人物ではない その日常が司馬光と似通っている
質素倹約で、生涯学問に親しみ、官職にこだわらなかったところは同様である