Takecの本ブログ

好きな本について。毎月『きっかけ読書会』を主宰。

東大教授30人による未来像

『未来探究2050 東大30人の知性が読み解く世界』 (日本経済新聞出版)
東京大学未来ビジョン研究センター

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東大に行くような人との学力の差を目にして愕然としたことがある中学高校時代。
どうしても叶わない、追いつけないなと思いました。 

 

そんな頭良すぎる、一流のエリートたちの研究と描く未来は?
どういう可能性がありえるのか知りたくて読んでみました。

 

東大教授の30人の方々の幅広い分野における最先端の研究と未来を伝えてくれます。

章立てとしては、下記となっています。

 

第一部:なぜ未来を学問するのか(強まる未来への歓心、未来への学問的アプローチ、知識集約社会における未来を考える方法)
第二部:東大教授30人による未来像
第三部:未来像の整理(30人の未来像から見える事と東京大学総長と東京大学未来ビジョン研究センター長の対談)

 

東大教授30人による未来像は、下記のように多岐に渡っていました。

神経科学、神経医学、再生医学、生物化学、放射線生物学、ウイルス学、公衆衛生学
リスク研究、中国経済開発経済学、農業経済学、環境倫理学、日本史、美術史、仏教学、データ工学、情報ネットワーク、憲法学、ジャーナリズム研究、ロボット研究、素粒子物理学実験、火山物理学、気象学、計算化学、素粒子物理学、河積分系、教育社会学社会学当事者研究、国際精神保健・人権

 

そして最後には30人の未来像から見える事のまとめと、東京大学総長と東京大学未来ビジョン研究センター長の対談で締めくくられています。

 

今自分が医療業界に関わっているので、30人の分野の中では、やはり医療業界に関することに興味を持ちました。神経医学や、再生医学ですね。

あとはその他の分野やまとめ、対談の中でも啓発されることがありました。

 

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・多様な学問分野の知の蓄積をカバーすることで知の未来、学問の未来を描き出すことが必要
アリストテレス「幼少期に身に着けた習慣が少なくない違いを生む。いや、むしろすべての違いを生んでいると言っていい」
・中国、アジア、新興国世界では、日本や先進国では思いつかなかったような速度やアプローチで新たな技術が日々生まれています。
 そこで切り開かれていく未知の社会を観察し、考え、分析し、常にアップデートした情報を発信し続けることが、広い意味で未来社会につながっていく
・ドイツの宰相ビスマルク「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」
 歴史を学ぶということは、私たちを取り巻く事象を冷静に見る訓練を積むことにもなるわけで、人間として必要な力ではないでしょうか。
・デジタルの時代には、アナログ的なものの価値も再び考え直さざるを得ないと思います
・映画を見たり音楽を聴いたりすることで、ストレスを解消したり、精神保健を促進できることもあります
・今後は他者との違いを脅威ではなく、価値だと気づく社会を目指す必要がある
・全体としてインクルーシブネスを追求する方向に人々の経済活動の方向性を転換しなければならないことは明らかです
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これらの点から自分が考えたことは以下です。


アウトプットとしてつなげていけたらいいな。

・色んな分野の本を読む
・より善い習慣を心掛ける。ニコマコス倫理学を振り返る。アウトプットメモを読み返す。
・中国のデジタル化を見習う。デジタル化に関する最先端の本を読む。キャッシュレス進める。
出口治明さんの『歴史を活かす力』を振り返る。関連の「歴史を学ぶ本」を調べて読む。出口さんおすすめの歴史本を振り返る。
スマホを見る以外のことに価値があるのでは?直接人に会う、旅行に行く、経験する、スマホを置いて本を読む。
・音楽を聴く。暇な時ジャズを聴く
・多様性、ダイバーシティを受け入れる
・インクルーシブネスは、オードリー・タンも言っていたこと。寛容と協調の精神で、意見を聞きながら作り上げていく。