Takecの本ブログ

好きな本について。毎月『きっかけ読書会』を主宰。

承諾をもらうまで

『影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣』 
N.J.ゴールドスタイン (著), S.J.マーティン (著), R.B.チャルディーニ (著), 安藤 清志 監訳 (翻訳), 高橋 紹子 訳 (翻訳) 誠信書房
 

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去年の8月の大阪読書会のテーマは「心理学」で、その中で『影響力の武器』を紹介しました。
 
『影響力の武器』では、人に承諾してもらい、動いてもらうための原理原則や、承諾までの人間の心理の動きを教えてくれます。
 
規則的で盲目的といえるほどに機械的な行動パターンがあるとのこと。
 
返報性(恩恵を受けたら報いなくてはならないと感じること)
権威(専門家に指示を仰ごうとすること)
コミットメントと一貫性(自分のコミットメントや価値観と一貫した行動をとろうとすること)
希少性(手に入れにくいものほど求めたがること)
好意(好意をもつ相手ほど賛同したくなること)
社会的証明(他人の行動を指針とすること)
 
そのテクニックは自分の行動としても使えるし、知っていれば世の中の様々な誘導に対して防衛線を張れるようになります。
 
知ってるだけで自分の行動やその後の結果が変わるはず。
 
『影響力の武器 実践編』は、その実践編です。具体的にどうアクションするかということについて、例がたくさん載ってるので、日常生活で使えるんじゃないかなと思います。
 
必ずしもさっきのカテゴリに入らないかもしれない例もあるけど、
相手がYESという、承諾に導く例が載ってます。
 
同僚、知り合いに対して折を見て手助けしておく
ポストイットに綺麗な字で書く(継続)
一度も実行しないことなどありえないほど小さな課題を設定
目標を書く時間を持つ
反対意見を言えるような職場環境作り
互いの類似点を指摘する
人に何かを頼むときには理由をそえる
自分が買い物をするときに、感情的にどのような状態でいるか把握しておく
朝の早い時間にプレゼンする
 
取り入れていきたいですね。
 
本文の内容を一部紹介します。
 
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説得は芸術ではなく、科学である
 
返報性(恩恵を受けたら報いなくてはならないと感じること)
権威(専門家に指示を仰ごうとすること)
コミットメントと一貫性(自分のコミットメントや価値観と一貫した行動をとろうとすること)
希少性(手に入れにくいものほど求めたがること)
好意(好意をもつ相手ほど賛同したくなること)
社会的証明(他人の行動を指針とすること)
 
「つながらない場合は、繰り返しお電話ください」と伝えるのをどうぞお忘れなく・・・社会的証明
 
同じ部署ですでに乗り換えに同意した人に証言を求めるべき・・・社会的証明
 
選択肢が多すぎると買う気が失せる
(差別化が負担になる)
 
受け取った分だけ返さなくてはならないと考える返報性の原理
 
仲間、同僚知り合いに対して折を見て手助けしておけば、先々あなたを援助しなければならないという気持ちが相手のなかに生じます。
上司に手伝いを申し出ておけば、逆にこちらが手助けを必要とするときに何かを手伝ってくれるはずです。
 
誰を助けておけばいいだろうと考える方がはるかに生産的
 
ポストイットに代表される付箋こそが、人に書面で何かを依頼して承諾をもらう際に威力を発揮するツールなのではないかと考えました。
 
つまり、何かを依頼するときには、その方法に親しみや心配りが洗われていればいるほど、相手が承諾してくれる可能性が高まるのです。
 
フットインザドアのテクニック 一度要請を受け入れると それに熱心にコミットする人間なのだと考えるようになる
  
大それた目標×
一度も実行しないことなどありえないほど小さな課題を設定したほうがよいでしょう。・・・コミットメントと一貫性
 
自分の決意をただ頭に浮かべるよりも、それを詳しく書き出して達成に必要なステップまで加えればより実現性を増す・・・コミットメントと一貫性
 
あなたが恩を施してあげた人よりも、あなたに恩を施してくれた人のほうが、頼みを聞いてくれる
 
相手への助けは躊躇しない
 
 多くの入札がありそうなときには開始価格を低くするのが効果的・・・社会的証明
 
誰かに頼んで自分の専門知識や資格について伝えてもらうのは驚くほど効果的な方法
 
他の人にあなたを紹介してもらう・・・権威
 
グループ内で協力し合いながら問題解決を図った場合の取り組みと結果は一人で行った場合を上回る
 
日ごろからチーム内の意見交換に努めておくと、よりよい結果が期待できるうえに、チーム内により緊密な信頼関係が築かれ先々にわたって協力や相互査証の強化が可能になります
 
リーダーはメンバーが報復をおそれずに発言できる、公正で開かれた環境作りに努めるべきです
 
反対意見を言えるような職場環境作り
 
自分の間違いに気づいたらそれを認め、ただちに行動計画を立てて、自分には状況の掌握と正常化が可能であることを示すべき
 
腹が立つのは、遅れの原因に関する情報を教えてもらえないとき
 
互いの類似点を指摘する
 
相手を正確に真似すると気前の良い反応を引き出すことができる
自分に似た人を好むという人間のもって生まれた性質
・・・好意
 
人は珍しくてユニークなものに高い価値を見る
 
独占的な情報だということを伝えないと、人に影響を与える格好のチャンスを逃してしまいます
・・・希少性
 
20%引きで新商品をお試しいただけるこのチャンスをお見逃しなく という言い方の方が効果的
・・・希少性
 
頼んでいる人はたしかな理由を挙げています
 
人に何かを頼むときにはたとえじぶんにはその理由が明白に思われても、必ず、強力な根拠を示すべき
 
手書きのメッセージの場合には、字がきれいかどうかで説得力に差が出る
 
大勢の人が、買い物することで落ち込んだ気持ちを癒そうとします
 
買うとき
その前に自分が感情的にどのような状態でいるか把握しておくことがとても大切です
 
人は感情的になる経験をすると、意思決定に悪影響を受けて、不利な提案を受け入れてしまいかねないことがわかります
 
疲れていると、認知能力と意思が弱まるために、大変だまされやすい状態になります
 
まずはよく寝る
 
プレゼンテーションにふさわしいのは1日のうちの早い時間
時間を選べなくても、コーヒーかカフェイン入りの飲み物を用意しておけば、メッセージをより受け入れやすい状態に聞き手を導くことができる
 
Eコミュニケーション 誤解が起きやすい
送信者が自分のメッセージが誤解される可能性にほとんど気づいていない
 
電話をするか直接会う
 
人は概してほかの大勢と同じ行動をとる