クレイジーとロリコンと
最近、大阪国立国際美術館のロンドンナショナルギャラリー展で、久しぶりにゴッホのひまわりの絵を見ました。
昔からゴッホは好きだったのですが、これを機にもう少し理解を深めようと思って、以前に読んでいたこの本を再読してみました。
メインはゴッホとゴーギャンの生い立ちや人生、作風について書かれているのですが、それだけではなく、19世紀のフランス絵画から、印象派、ジャポニズムの影響、印象派からの旅立ち、後期印象派、そして近代絵画へという流れで、絵画史・美術史の大きな流れがつかめるかたちになっています。
ゴッホの感情的な表現と苦悩に満ちた人生、ゴーギャンの総合主義の表現の仕方や南国への憧れと現地での生活など、改めて彼らの人生を知ることができ、とてもよかったです。
ゴッホはクレイジーで、ゴーギャンは南国で浮かれたロリコンではないのか、というツッコミもできそうでしたが(笑)
セザンヌからピカソやジョルジュ・ブラックへ
ゴッホからマティスやフォービズムへ
という近代絵画へのつながりも理解できました。
また、今ある形式を超えようと、新しいものをつくろうとする芸術家の精神やスタンスが一貫してあって、かっこいいなと思いました。
絵画史の大きな流れも面白く、今後は絵を見るだけじゃなくて美術や時代の流れや背景も知っていきたいと思いました。
章立て
●印象派とジャポニズム
●印象派展と19世紀フランス
●印象派からの旅立ち
●フィセント・ファン・ゴッホ
●ポール・ゴーギャン
●近代絵画の時代へ